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2005年ロカルノ国際映画際 人権部門 最優秀賞受賞 2005年日本ジャーナリスト会議 大賞受賞 2005年韓国EBS国際ドキュメンタリー映画際 スピリットアワード受賞 2005年毎日映画コンクール ドキュメンタリー映画賞受賞 |
戦火のイラク市民に何が起こったのか。そして、今も続く戦火の中で、イラクの人々はどう生きているのか。 取材は2003年3月に始まりました。空爆前の豊かなバグダッドの日常、子供たちは、朗らかな笑顔をたたえていました。 激しい空爆が始まり、惨禍が人々を襲います。老人や女性、そして子供たち・・・次々と弱いものが大きな犠牲となっていきました。 バグダッドへの米軍入城の瞬間をとらえた綿井健陽は、米軍の戦車の前に立ちはだかる一人の女性の叫びにキャメラを向けました。 「How many children have you killed? Go to the hospital and see the people dying!」 (お前たち何人の子供を殺したんだ?病院に行って、死んでいく人たちを見てこい) その言葉に突き動かされた綿井は、 翌日バグダッド市内のサウラ病院で凄惨な状況を目撃します。 瀕死の娘を抱えたアリ・サクバン(当時31歳)は、 イラン・イラク戦争で二人の兄を失い、自らはイラク軍兵士として徴兵され、クェート侵攻に参加し、 そして今回のイラク侵攻で3人の子供を空爆で失ったのです。 それから一年、「戦争で人を殺すために、人間は生まれてきたわけではない・・・」と、 サクバンは戦乱のイラクの現状とこれまでを語ります。 米軍の非人道兵器「クラスター爆弾」で右目を負傷した12歳の少女・ハディールや右手を失った15歳の少年・アフマド。 戦火に傷ついた様々な家族を描きながら、戦争の「意味」を、日本と世界に問いかけます。 このLittleBirdsを見たとき、子供を持つ親として、人間として、大粒の涙を流してしまいました。 ぜひ多くの方にみて頂きたい映画です。 |
■綿井健陽さんプロフィール 1971年大阪出身。ジャーナリスト。 2003年度ボーン・上田記念国際記者賞・特別賞 第41回「ギャラクシー賞」(報道活動部門)優秀賞 2005年(第48回)JCJ(日本ジャーナリスト会議)大賞を受賞。 スリランカ民族紛争、パプアニューギニア津波被害、スーダン飢餓、東ティモール・アチェ独立紛争、マルク諸島(インドネシア)宗教抗争などを取材。 2001年には米国同時多発テロ事件後のアフガニスタンを取材。 2003年空爆下のバグダッドから、テレピ朝日系列「ニュースステーション」、TBS系列「筑紫哲也ニュース23」などで映像報告・中継リポートを行った。 「アジアの傷、アジアの癒し」(共著・風媒社)、「リトルバーズ 戦火のバグダットから」(晶文社)など。 監督作品に今回上映する「Little Birds〜イラク戦火の家族たち」がある。 ======== 2001年9月11日、ニューヨークのワールドトレードセンターに旅客機が激突する瞬間が、世界中にテレビ中継されました。 「映画」を見ているような錯覚にとらわれた人も少なくないと思います。 アメリカのミサイルに取り付けられたカメラからも標的をとらえる瞬間が映し出され、 その映像はさながら「テレビゲーム」の画面のようでもありました。 私たち日本人がお茶の間のテレビで見ていた映像は、本当の戦地を映し出していたのでしょうか? あの日、日本の従軍記者は空母からの戦闘機出撃風景を放送していました。 その映像からは爆煙と瓦礫の中でうめく人々の苦しみは何も伝わってはきませんでした。 日本はアメリカのイラク攻撃をいち早く支持しました。復興の名の下に自衛隊も現地へ送り込みました。 今回の戦争は、私たち自身の問題でもあります。 6月2日は上映会だけでなく、実際の戦地に赴いた綿井さん本人から貴重なお話を直接聴けます。 今回のアメリカとイラクとの戦争で10万人の死者が出たと推計されています。 現地で何が起こっているのか、大手のメディアが伝えない真実をしっかりと見届けてみませんか? たくさんの方のご来場、お待ちしております。 |
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