自衛隊イラク派兵違憲訴訟の会・熊本
ホームあゆみ会員募集リンク問い合わせ

あゆみ一覧へ

 ニュースレター5号より 2005.10.22

第8師団への申し入れ書

2005年10月22日、北熊本駐屯地一周ピースウォークの途中、門前にて読み上げ手渡した申し入れ書です。当日のようすは、「10..22第8師団のイラクへの派兵に反対するピースウォーク」のページでご覧下さい。



 2005年10月22日

防衛庁長官        大野功統 殿                
陸上自衛隊第8師団長 泉 一成 殿  


陸上自衛隊第8師団からのイラク派兵即時中止を求める申し入れ

  私たちは自衛隊イラク派兵違憲訴訟の会・熊本及び県内の労働組合などで構成される実行委員会です。本日ここ北熊本駐屯地から、陸上自衛隊第8師団指揮下の自衛隊員が第8次イラク復興支援群としてイラクサマワに向けて派兵されようとしています。私たちはこの派兵に強く抗議するとともに、即時中止を申し入れるものです。

 米英を中心としたイラクへの戦争、及びそれに引き続く占領が国際法に違反する侵略であることは明らかであります。戦争の口実とされた大量破壊兵器は存在せず、「9.11テロ事件への関与」についてもその検証はできませんでした。イラク戦争の大義は崩れ去り、イラクへの侵略が21世紀の恥ずべき蛮行であることは、今や世界中の人々が知るところとなりました。アメリカ国内でも6割を超す人々がイラク戦争は間違いであったと認めています。

 小泉政権は無条件に米英の侵略を追認するとともに、「イラク特措法」を制定し自衛隊による「人道復興支援」という形で戦争後のイラクの占領行政に加担してきました。自衛隊がイラクで行っていることは「災害復旧活動」とは本質的に異なり、あくまでも占領軍の一員としての戦争加担行為です。このことが「交戦権」の行使を禁止している憲法9条に違反することは明らかです。

 自衛隊派遣の目玉とされてきた給水活動はすでに終了し、学校や道路などの補修活動や医療指導がアリバイ的になされていることが報告されていますが、これはサマワの人々の切実な要求を満たすにはほど遠く、自衛隊に対する失望・反感も生まれ、10回以上に及ぶ宿営地へのロケット弾攻撃、車両への爆弾攻撃も発生しています。

 今年12月までに600億円もの国家予算が自衛隊活動のために浪費されようとしていますが、このカネはイラク国民のためではなく、アメリカの要求する「ブーツオンザグラウンド」(アーミテージ前国務副長官の発言)すなわち自衛隊員が戦地での「実戦経験」を積むために使われていることは明らかです。ある自衛隊幹部は「自衛隊がサマワにい続けることに意義がある」とそのねらいをあけすけに語っていますが、こんな税金の無駄使いを国民は絶対に許しません。民間NGOが復興支援に当たれば、その10分の1の費用でイラク人による立派な復興事業ができるという試算がなされています。

 12月14日で法律上の派遣期間は終わりますが、小泉首相はさらに来年夏ころまでの再延長を目論んでいます。イラク現地では憲法の国民投票が行われ、国作りが一歩前進しそうですが、米軍は15万人まで増強され、抵抗勢力や一般市民への無差別攻撃は増えており、治安状況はさらに悪化していると伝えられます。私たちは第8師団の派遣予定の隊員及び家族の不安は相当なものがあると危惧しております。そのために今回はわざわざ家族を対象とした第8師団による説明会が設定されたのです。世論調査でも7割近くの国民がイラク特措法の再延長に反対であり、自衛隊の撤退を望んでいます。自衛隊は今すぐ撤退すべきです。

 以上の理由で私たちは第8師団からの第8次復興支援群イラク派兵に強く抗議するとともに、派兵の即時中止を申し入れます。


<第8師団のイラク派兵に反対する10.22ピースウォーク実行委員会>



 各団体の申し入れ書(準備中)


このページの上に戻る