自衛隊イラク派兵違憲訴訟の会・熊本
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ニュースレター1号 より 2004.11.23


自衛隊イラク派兵違憲訴訟の会・熊本を結成!

11月23日、熊本県教育会館に於いて、「イラク派兵違憲訴訟の会・熊本」の結成大会が開かれ、いよいよ裁判に向けた組織が発足しました。今年8月4日の第1回の相談会以降、弁護士の方々との折衝や、原告募集に向けた要項の作成などを世話人会が中心になって進めてきましたが、3回の相談会を重ね弁護士各位との合意もできたことから、正式な発足となりました。

リンドウ(熊本の県花)大会ではまず議長の選出のあと議事に入り、事務局の田中信幸さんから結成趣意書の提案が行われ、その後塩田直司弁護士から訴訟についての説明が行われました。塩田弁護士は、今回のイラク派兵は決定的に憲法違反であり、憲法が保障している平和的生存権が侵害されていることについて逐一立証していき、裁判所が門前払いできないように追いつめていく、具体的には陸自第8師団(熊本市)からの派兵差し止めを求める。また大衆運動として拡大するように補助参加原告を多数募集していくことなどが説明されました。

続いて事務局の石田博文さんから規約と役員選出について提案がなされ、共同代表には、藤岡崇信さん(浄土真宗真行寺住職)牟田喜雄さん(平和クリニック院長)中松健児さん(熊本市議)の3名の方が内定していること、運営委員などそのほかの役員は1月に予定されている第1回の総会で選出することなどなどが提案されました。こうした提案について一括して拍手で承認されました。続いて、質疑応答と意見表明が行われ、すでに東京地裁へ原告として裁判を起こされている友田良子さん(横島町在住)はじめ多くの方々から、裁判に対する期待と、それぞれの思いが語られました。そして大会の締めは、大阪の違憲訴訟原告で、音楽活動を通じて憲法9条擁護を訴えてこられた大丸ヒロミツさん(丸山信一さん:熊本市在住)が憲法9条を歌った「地球星」他を熱唱されました。

その後、山口大学大学院博士課程在学中の鈴田渉さん(憲法学)の「違憲訴訟を各地へ広めよう」という記念講演が行われました。鈴田さんは平和的生存権や自衛権をめぐる学説などをわかりやすく解説され、全国の裁判所に対してこうした違憲訴訟を起こし、裁判所に違憲判断を出させていくことが重要であると訴えられました。

参加者の声
9条2項をまもる闘いを!

友田良子さん

1991年4月湾岸戦争に日本政府が、戦費としてアメリカに拠出した90億ドルは違憲であると代理人なしの本人訴訟で鹿児島地裁に提訴して、1998年11月26日に最高裁の判決が出るまで7年間は無我夢中で行動してきました。「なぜ裁判を」人に聞かれ、自分に問い始めたのはその後でした。 

わたしは学生運動も、労働運動も経験のない、市民運動もただ皆の後に付いていくだけでした。そんな私の中には幼い頃から権力者に対する不信感と反抗、そして戦争に対する恐怖心、拒否感がとても強くありました。それが目覚めたのかもしれません。私が提訴するまでに「こういう裁判は弁護士がやっても難しい、感性や想いだけでできるものではない」「しっかり理論武装しなくてはならない」と言われました。しかし「弁護士にはできないが、素人だからいえることがある。できることがある。いろんな闘いをしましょう。協力します。」と言ってくださる弁護士さんや、同じ裁判の全国の仲間や地域の支援者の声に励まされて、他の裁判と同じように闘いを進められました。これは裁判にだけいえることではないけれど「やってみて、はっきり分かることが、見えてくることがたくさんあります」。

私が学校で学んだ憲法は単なる知識でした。教科書は憲法を活かした暮らしは教えませんでした。憲法を守ることの行動はありませんでした。私はこの裁判でしっかりと学びました。だから改憲派の言葉にはだまされません。彼らは「前文はそのままでも良い、9条は変えません。ただ9条の2項を変えるか、3項を付け加えるだけでよいのです」と言います。彼らの言うとおり、2項の「戦力は保持しない、国の交戦権は認めない」を変えられたら、3項として「自衛のための戦力は保持する」としたら前文も9条も死にます。私は9条2項をまもることがこれからの一番の闘いだと思います。

資料 結成趣意書 
       会則

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